■ 地域交流・産業創出研究グループ

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●地域系研究課題・研究概要


ロボット研究の多くはシーズ的研究に偏りがちであり、現在、実用化されている技術は1960年代の研究成果であるとさえまでいわれています。そのため、シーズ的なロボット技術をいかに生産現場のニーズに結び付けるかは、我が国の産業界が抱える極めて重要な課題となっています。

この問題を解決するために、本研究では、ニーズに適合したシステムインテグレーション技術と、シーズ的な技術や製品をニーズ化するための橋渡しに必要なコーディネーション技術を主としてとりあげます。そして、岐阜県内の中小企業における現場の実地調査をふまえながら、その実践的手法について検討するとともに、地域や現場の要望にそったロボット技術の普及とロボット技術をキイテクノロジーとした産業の持続的創出を図ってゆきます。また、これら技術の実践においては、研究者と生産者さらには消費者が一緒になって「場」を共有することが必要となります。

そこで、遠隔地間においてコンテキストの共有を支援するための行為的コミュニケーションシステムの開発研究を行ってゆきます。これはITコミュニケーションを補完する技術であり、ロボットによる場づくりやコミュニティ支援に欠かせない独創的技術なのです。

さらに、ITとモノづくりの融合技術におけるロボットの位置付けを明確にし、その実践的教育システムを構築することで、地域におけるロボット技術者の育成を行ってゆきます。また、WABOT-HOUSEをアーカイブ化し、過去から未来へのロボット技術編纂のための世界初のミュージアムとして機能させることを研究してゆきます。 あわせて、講習会、実験、製品デモの企画、製作現場を開示することで、地域住民に親しまれるWABOT-HOUSEとしてゆくことを考えています。


●現在までの研究成果

ロボット技術を生産現場、地域に普及させるためには、創造的かつ持続的な場づくりが必要不可欠ですが、既存のITコミュニケーションのみでは場を形成しえないことが明らかにされつつあります(例えば、「場と共創」清水編;NTT出版、2000年)。この問題を克服するには、心と心をつなぐ「場」のコミュニケーションシステムを開発する必要があり、これに関連して、現在、ロボットをメディアとした遠隔地間コミュニケーション技術の開発に取り組んでいます(三輪、高西ら)。また、21世紀におけるロボット社会創造のための技術戦略(日本ロボット工業会;平成12年度)のニーズ分科会主査を菅野が担当し、ロボット産業創出のためのガイドラインを作成しています。ミュージアム構想については、尾島、藪野らが検討を始めています。




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